機能性便秘

機能性便秘

ひと口に便秘といっても様々です。便秘にも種類があるのをご存知でしょうか。習慣性便秘と機能性便秘とに分かれます。習慣性便秘とは、毎日の生活習慣や食生活が大きく影響して起こるものです。その中には、痙攣性、直腸性、弛緩性と3つの種類に分類されます。

 

痙攣性は対人関係や仕事のストレスによって自律神経の働きが乱れて起こるものです。ストレス環境に置かれている人に良くあるタイプです。直腸性は直腸内の神経の働きが悪くなっている人に起こります。自宅以外のトイレで排便するのが恥ずかしくて我慢したり、排便のための時間をゆっくり取れない人などに多いようです。

 

弛緩性は腸の働きが落ちていたり、腹筋の力が弱くなっているために起こるもので、高齢者や産後の人に多く見られる便秘です。また、機能性便秘とは旅行などの環境の変化によって一時的に便秘になってしまうなど一過性のものです。

 

このタイプはその変化に慣れれば自然に改善されるというのも特徴です。このように便秘にはタイプに別れるものの、機能性便秘解消には腸内の環境が大きく左右されます。腸内環境を良くするには、善玉菌を増加させ活発化させることです。それには、善玉菌のえさであるビフィズス菌や乳酸菌を摂ることを心がけましょう。

 

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器質性便秘

便秘は生活習慣を見直せば治るものが多いのですが、それでは解決できない便秘もあります。軽い運動をしたり、食物繊維を多くとったりして改善可能な機能性便秘とは違い、器質性便秘は簡単に治るものではありません。器質性の場合は腸そのものに解剖学的な問題をかかえているのです。

 

そのため、生活習慣の改善では便秘を解消することは出来ません。その原因には直腸がん、結腸がん、大腸憩室、クローン病があります。これは、腸内が炎症で腫れたり、がんなどの腫瘍ができて、便の通り道を細く狭くしてしまったために排便の流れを悪くしてしまっているのです。

 

がんの他にも、帝王切開後や虫垂炎の術後に腸の癒着などが原因で器質性になることもありますので注意しましょう。器質性の場合、下血や腹痛、吐き気などの症状が見られます。似た症状が現われたら器質性便秘を疑って検査を受けるたほうがいいでしょう。

 

また、生まれながらの器質性便秘にはS状結腸過長症や巨大性結腸もあります。器質性便秘にはがんなどの重大な病気が関係しているため、毎日の便を観察することを心がけると病気の早期発見にも繋がります。便の形が平らだったり長細かったり、あるいは便に粘膜や血液がついていたりしたら検査を受けると良いでしょう。

 

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